ある晴れた春の穏やかな日
「今日は穏やかな一日だな」
そう言いながら団長は窓を開け背を伸ばしながら言った。
「団長居るか?」
「ガレスか、どうぞ」
そう言うとガレスが入ってきた。
「珍しいな、どうした?」
「ちょっと頼みがあってな」
「どうした?唐突に」
「しばらく休みを欲しいのだが、いいか?」
「休みか?珍しいな、明日は嵐でも来るか?」
「がっはっは、確かにそうかもな、実は墓参りに行きたいのだが」
「墓参りか、今のところ何も無いからゆっくり行けばいい」
「そうか、すまねえな団長」
そんな話をしていると、侍女は入ってきた。
「失礼します、団長様、リトルエデンから依頼の書状が届いております。」
「リトルエデンから?分かった受け取ろう」
「こちらです、それでは」
侍女は書状を渡すと一礼して出て行った。
「リトルエデンか」
団長は受け取った書状に目を通した。
「ああ、最近山賊が出て来て追い剥ぎをしているそうだ、その影響で治療薬が
不足して送って欲しいそうだ」
「リトルエデンか、俺が行こうか」
「悪いな、でもいいのか?」
「別に構わんさ、序にその山賊も倒せば一石二鳥だろ?」
「まぁ、そうだが」
「だったら決まりだな、で、治療薬は何を持っていったらいいんだ?」
「キュアポーションを五十個程と書いてある」
「五十個か、倉庫から持ち出していいだろ?」
「ああ、在庫は有るから持って行ってくれ」
「わかった、じゃあ暫く留守にするからよろしくな」
そう言ってガレスは団長の部屋を後にした。
(まぁ、持てるだけ持って行ってやるか)
そして支度をし、リトルエデンへ向かった。
「あ!ガレスおじさん、こんにちは」
「お、アリサちゃん、今日も元気だな!お母さんの手伝いかい?」
「うん!今日はシチューなんだ!」
「シチューかぁ、美味しそうだな」
「うん!お母さんの料理でシチューが大好き!」
「そうか、じゃあ早く買い物終わらせないとな!」
「うん!じゃあまたね!」
「気を付けてな」
ガレスは楽しそうに買い物に行くアリサを見送った。
(奴がいれば、アリサみたいな子が孫ぐらいか・・・)
そんな事を思いながらガレスはリトルエデンに向かい、夕方近くに
到着した。
「傭兵団のガレスだが、品物は此処で良かったか?」
「あぁ、傭兵団の方!お待ちしてました、結構多いですね」
そう言いながら店主は袋の中を確認した。
「え、こんなに!?いんですか!?」
「あぁ、有って困るもんじゃないだろ」
「え、あ、いや・・ここまでして頂けるとは・・ちょっとお待ちください」
そう言って店主は店の奥に入っていった。
「何処の棚に仕舞ったかなぁ、え~と・・あ!あった」
店主が奥から見慣れない箱を持ってきた。
「これは?」
「これですか?先日お客さんがこの品を売りに来たのですが、私には見当が
つかなくて・・ブレスレットなんですが、もし良かったら・・・」
「ん?じゃ、じゃあ頂いておこうか、ところで最近、山賊が居るらしいみたいだな」
「そうなんですよ、ここから北の方に延びている道で出るのですが」
「北に延びている道か、明日行ってみるか」
こうしてガレスは宿をとり、体を休めた。
―翌朝―
「さて、盗賊たちを懲らしめてやるか」
そう言ってガレスは宿を出て、北に向かって進んでいった。
「ここら辺が一番出てきそうだな」
暫く進んで鬱蒼と生い茂った木々の中でぽつりと言った。
「おい、金目の物を置いて行きな、命だけは助けてやるぜ」
「出て来たな、帝国軍の残党か最下級、だったら仕方ないな」
「何!?帝国を侮辱する気か!!殺せ!」
「まとめて掛ってきやがれ!!」
しかし、あっという間に決着が付いた。
「俺に挑むなど10年早い!帝国の復活を企んでいる時点で50年早い!」
「ひぃぃ!逃げろぉぉ!」
盗賊たちは一目散に逃げて行き、ガレスはまた、道なりに進んで行った。
そして、山や丘を越えて小さな集落に着いた。
「ほぅ、こんな所出てくるとはな」
そこは、以前にガレスが住んでいた集落だった。帝国との激しい戦場となり
多くの悲劇が生まれた場所になった、また、ガレスの妻も戦火により犠牲になった。
「久しぶりだな、カトリーヌ」
そう言って小さな墓標に向かって手を合わせた。
「暫く合わなかったから、寂しかった―!!」
その瞬間、背後に悍ましい程の殺気を感じた。
「ふっ、ご健勝そうで何よりですな、父上」
「何しに来た」
「母上の墓参りに「何しに来た」は無いでしょう」
「あの時から、息子「パルツィファル」は死んだのだ、今は悪に取りつかれた黒騎士だ」
「父上、貴方も分からない人ですな、黒き鎧と剣がこの様に力を与えて下さったのですから」
「―!!」
ガキン!!
「また、腕を上げられましたな、父上」
「黒騎士、お前もな」
「今日のところは引き上げよう、この手に「黒き盾」を手に入れた時、我は最強となる!!
さらばだ!ガレス!」
「ちっ、逃げたか・・・」
こうしてガレスの新たな戦いが始まろうとしていた。
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これもPCゲームのキャラを参考に書いてみました
こちらの作品もpixivからの再掲です