最終話「わたしの歩む道」
尸魂界(ソウル・ソサエティ)までの道を作り上げると、「黒崎サン達を見送ってからにしましょう」と言って、てて様は一護達を呼んだ。
一護達は店の居間で集まっていたので、呼びに行く手間はかからなかった。
ただ、「成。本気でおんじの後を継ぐのか? 無理してないか?」と一護に心配されたけど、私は「もう決めたことだし、私がならなければおんじはここを見捨てちゃうから」とだけ返しておく。
一護には原作のことは一切口にしていない。
でも、私とてて様がここを離れて居なくなることは、薄々気づいている。
織姫の兄・昊には原作の話はしてないけど、かか様を追いかけてここを離れる事情は話してある。
彼はこの一か月で浦原商店の新しい店主としてバッチリやっていけているので、もう彼に任せていい――と、てて様が判断したからだ。
昊さんは「貴方達に会えて良かった。僕が生きていけるのも、なんだか貴方達のお陰な気がします」と頭を下げて、とても感謝してくれた。
「後の事、任せましたよ昊サン」とてて様は肩を叩いて、軽く頷いていた。
……てて様はこれから敵対する相手に名乗る時、「ただのしがない駄菓子屋の元店主ッスよ」とか言うかもしれない。
それでも格好いいんだから、本当に罪な男だ。
かか様に会う為、てて様とここを離れる準備が急速に整いつつある。
後は私が前々世を思い出して、場所を割り出すだけ……なんだけど。
――私、大丈夫かな。
……いや、大丈夫。
私はもう、過去を否定しないことにしたから。
みんなが降りて行った地下へと向かう。
てて様が尸魂界(ソウル・ソサエティ)と繋げた道を皆の前に出現させる。
織姫と雨竜は、後から来た私を見ると、
「私達が帰ってきたら、成ちゃんのこと、説明させてもらうからね。ただの居候じゃないんだから」
「薄々は気づいていたけど……僕達も馬鹿じゃないよ、成」
そう言って、私が“後継の見習い神”になることについて聞きたいことがあるのが分かった。
そして一護は、「俺も色々覚悟してっから、帰ってきたら話せや成」とだけ言って、そっぽを向いた。
まだ、一護は私が後継の見習い神になることに納得いってないようだった。
でも、私はちゃんと話そうと思う。
彼らは“原作キャラ”じゃなくて、私にとって、生きていて、長い付き合いの人間だから。
「みんな、無事に帰ってくるのを私は待ってるよ」
そう言うと、「行くぞ、皆!」と夜一さんの掛け声で、皆はてて様が出現させた道に飛び込んでいった。
私はそれを見送って、てて様と共に、おんじのところへ向かう。
――自分の過去を取り戻して、かか様に会うのだ。
絶対に。
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BLEACHの二次創作です。
浦原喜助の娘で、成長物語です。