No.601292

夏休み

夏休みの日々、時にそれは永遠にも思えた。詩。

2013-07-25 00:26:39 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:563   閲覧ユーザー数:563

 

遠い日

夏休みが始まるとき

大きな荷物を抱えながら

うきうきと足早に帰った

日は強い

強く反射する塀のペンキ

まだ生きる不安もあまり感じず

だだ緑濃い木々や

生い茂り花と実と

おかしなフワフワをまき散らす

雑草の群れを蹴散らして走った

そんな

むっとする草の息を感じながら

遊びに出

顔を真っ赤にしてアイスキャンディを齧り

ソーダやコーラを口からこぼす様にあおった

ひまわりは大きく花を咲かせ

太陽を追いかけていると信じた

日の影の濃い外の光を感じながら

室内で回る扇風機の前で

テーブルで紙を押さえながら絵を描き

発売されるまんが雑誌を楽しみに思い

ほんの少し宿題の心配をした

時折遠くから雷の音がして

強い雨が

葉や屋根を叩く音を聞きながら

稲妻を眺め

壁の時計で光から音が響くまでの時を測った

スイカの種が皿に落ちる音

ちりん

大雨の後

外に出てアリの巣を眺め

あんな豪雨のとき彼らはどうしているのだろうと

疑問に思った

蝉の声が何重にも響く

強い光と

陽炎

長い一日

いつまでも日は天高くあった

また走り

立ち止まり

何かをしゃがんで眺めては

長くしゃがんだせいで立ち上がると

目がすうっと暗くなる

それも面白かった

そのうち

永遠にも思えた天空の太陽も

いつの間にか斜めになり

蝉の声も変わり

細長く色濃い雲に西の空が覆われて行く

むっとした夕暮れ

走る車の音さえも普段と違って

物悲しく感じた

だが夏休みは

すっとずっと長く有る

そう思った

本当にそうだった

そんな少年のイノセントとは

何も知らない事だったのかもしれない

 

 

 


 
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